病院経営ウェブマガジン“Healthcare Compass (ヘルスケア・コンパス)”

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Healthcare Compass (ヘルスケアコンパス)

社内評論家との付き合い方

こんにちは、Healthcare Compassnのコサコです。

Health Techベンチャーや病院業界のニュースを取り上げて掘り下げなきゃいけないと思いつつも、実際に病院で働くには健全な精神で実行していくチカラも必要です。

マーケット分析(DPCや医療連携分野)や戦略立案(新しい診療科を作ったり減らしたり、ITサービスの導入を検討したり)のスキルはもちろん重要ですが、分析や戦略をきちんと実行していくのはさらに重要です。

みなさんが、胸に手を当てただけでも、実行のところでうまくいかなくて、無念にも散っていったプロジェクトたちが思い当たるでしょう。

プロジェクトを進めていく上で一番厄介なもののひとつは、社内評論家でしょう。

※もちろん、予算や方針と合わないことで仕事が止まることはあると思います。それは評論家のせいではありません。
※正当な反論をする人も、評論家ではありません。責任を持って現場の運用の安定化を守ろうとしています。

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立ちはだかる社内評論家

社内評論家たちは、あらゆる手段を講じてプロジェクトの進みを遅くしようとします。

 彼らがどんな手段を講じるか、CIAが作成した「組織をダメにするマニュアル」を参考に例を挙げてみましょう(参照:https://tabi-labo.com/218579/sapotaguemanual)。

組織や会議に対する妨害

01.
意思決定の場において、結論を出すために妥協させたり、近道をさせてはいけない。“手段”としてしつこく反論し、徹底的に説明を求めよ。

(中略)

07.
提案者は注意喚起せよ。周囲の人間に理性的でいるよう求め、先々に起こりうる問題を避けるためにも、早急な決断を避けるよう喚起せよ。

部下の士気を下げ、混乱に追い込むための妨害

10.
誤解を招きやすい指示をあえて出すこと。常に不備を指摘し、意思統一のための議論を出来る限り設けること。

11.
比較的重要でない製品ほど、完璧さを追求せよ。欠陥がある製品を徹底的に向上に戻し、修復のための時間を割くよう促すこと。

(攻略)

くーーーーーーっ!(川平慈英風) わかります、それが重要なのは。指摘も間違ってないんです。

でも、わたしにはそれが必要なのではなく、どうやったらスムーズに実行できるかなんです! 

 

社内評論家との付き合い方

プロジェクトベースの仕事をずっとしているので、社内評論家との付き合いは長いです。新卒のころは評論家の意見を突破できず、泣く泣く上司を召喚することがありました。非常に情けない。。。

ただ、ここ数年は、少しだけ社内評論家とうまく付き合えるようになりました。その付き合い方を少し振り返ってまとめてみました。

1. 連絡を取り続ける

社内評論家と言われる人は、過去に大きなプロジェクトを仕切っていて成功したため社内で声が大きいことが多々あります。

つまり、過去の失敗や業界の知識をたくさん持っています。だからこそ、「あの人は評論家タイプだから・・・」と避けるのではなく、まずはリスペクトを示し、彼ら/彼女らが知っていることを教えてもらい続けることが、付き合い方その1です。

2. 大きな会議や意思決定の前に相談する

連絡を取り続けていると、ごもっとなアドバイスをいただくことがあります。なので、大きな会議や意思決定の前に、社内評論家に意見を訊くことが付き合い方その2です。

このタイミングで、数々の評論を浴びることになります。しかし、大きな会議や意思決定の場で、評論されるよりよっぽど良いです。事前に何にリスクを感じているかを聞けるからです。

3. 意にそぐわないときは、仁義を切る

事前に議論を重ねても、折り合いがつかず、大きな会議でも同様の指摘が繰り返されることがあります。ただ、社内の上層部はやると決めていて、プロジェクトのステークホルダーもやる前提で進んでいる場合。

このときはミーティングをセットして、以下のことを伝えましょう。
「〜〜さんが挙げられている懸念点は理解しています。ただ、上での方針はすでに決まっていて、私は実行せざるを得ない。申し訳ないですが、このまま進めさせていただきます。」

つまり、評論家の意見と違う場合、きちんと面と向かってなぜそのまま進めるのかを説明するのが、付き合い方その3です。 

その3は、会社員として長く働いていく上で、仁義を切っておけば、次の機会で味方になってくれることもあるからです。 

 

最後に

社会人として働いていると、どうしても出くわしてしまう社内評論家。評論家を突破できず、メンタルを削られ、プロジェクトが暗礁に乗り上げることもあります。

みなさんも、ひとりやふたり思い当たる人がいるでしょう(いない場合、職場に本当に恵まれているか、上司が全部防いでくれているか、大きな仕事をやったことがないか、のいずれかでしょう)。

そんな社内評論家も、昔は実力者だったはず。それを前提に、彼ら/彼女らとの付き合い方を3ステップにまとめました。

  1. 連絡を取り続ける
  2. 大きな会議や意思決定の前に相談する
  3. 意にそぐわないときは、仁義を切る

このステップを意識していても、たまに梯子を外されて、「くーーーーー!」となることもありますが、それでも回数は減るはずです。

仕事は、人と人とのお付き合い。どんな人に対しても邪険に扱わず、真摯に相対するのが一番。ただ、社内評論家だけには、ちょっとだけ用心して対応しましょう、というお話でした。

 

--筆者--
小迫 正実 (こさこ まさみ)
高校生で訪れたフィリピンのスラム街での体験から、人の命に関わる分野から経済を動かし、世界を変えたいというビジョンを抱く。
2012年慶應義塾大学卒業後、聖路加国際病院で医療の質を司るQIセンターの立ち上げに従事。分析業務から、データ×ITに課題解決の糸口を感じ2014年にヤフーに転職。広告データ事業に関わる。並行して一般社団法人Healthcare Opsを2017年に設立。2018年には公衆衛生修士をリバプール大学のオンラインコースで取得。2019年より亀田総合病院経営企画部に転職し、病院のデジタルトランスフォーメーションに従事。