こんにちは、Healthcare Compassの小迫です。
2019年も残り1週間。たくさんの出来事がありました。
個人的には2019年1月から3月くらいまではまったく読書欲が沸かず、自分の中で苦労しました。キャリアとしても、前職のIT企業で部署異動が見えつつも、プロダクトとしてリリースしないといけないものもが目の前に迫っていて、モヤモヤしていた時期でした。そんな時期に買った本はなかなか頭に入らず。。。
2019年8月からは、病院業界に転職して、今度は会社のルールを覚えるのに精一杯。10月までの3ヶ月は実質ほとんど本を読めませんでした。
なので2019年に本を読んだのは、5〜7月、11〜12月という5ヶ月位でした。社会人になってから最も本を読まなかった年と言ってもいいでしょう。
ただ、歳を重ねるについて、本の読み方はうまくなっています。いま必要なものを、アウトプット前提で読めるようになってきました。
数年前までは、以下のジャンルが多かった気がします。
- 仕事術:問題解決、エクセル術、パワポ術
- 仕事論:マインドの話
- 古典:ブルー・オーシャン戦略、企業参謀
今年は、実際に起こったことを書籍化した本から、多くのことを学びました。その中でも印象に残った3つの本を紹介します。
実際に起こった話を書籍化した本3選
マツダ 心を燃やす逆転の経営
2019年、車道を見れば必ず目にするMazda CXシリーズ。広島出身の私としては、東京でこんなにマツダ車を見れることに感動しています。加えてCXシリーズは、めちゃくちゃかっこいい。
そんなCXシリーズは、産み出されるまでの10年以上かかっているようです。そのときの苦悩が語られているのがこの書籍。途中、Fordが親会社になったりして、大きな方針転換を迫られながらも、Mazdaの車を貫いた話です。
モノづくりに関わっている人は必読の一冊です。エンジニアリングと経営の両輪をどう動かすか、とても参考になります。
PIXAR <ピクサー> 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話
トイ・ストーリーのヒットで、誰もが知っている会社になったPIXAR。もともとお金がまったくない会社に、Appleの創業者Steve Jobsが自分の資金を投入して買収し、赤字時代を支えていた話です。
著者は、PIXARのその当時のCFO。Steveから電話がかかってPIXARの社員になり、PIXARで働き、トイ・ストーリーを発表し、その後IPO。最後はディズニーとの交渉・・・というお話。 Steve Jobsとディズニーの関係を含めて、楽しめる作品です。
諦めず、夢を見ながら働くことについて、グッと来るものがあります。
刑事弁護人 (講談社現代新書)
弁護士亀石倫子さんの実際にあった裁判の話。
Amazonから概要を抜粋すると、
罪を犯したかもしれない人物の車に警察が勝手にGPSを取り付け、徹底的に行動を把握する行為を繰り返していた――。令状なき捜査は許されるのか。警察が、一般市民の行動確認を行う危険性はないのか。
2017年に「令状なきGPS捜査は違法」の最高際判決を日本で初めて勝ち取った弁護団。その弁護団を率いた女性弁護士の奮闘とチームの苦悩・活躍を描く。
私は法廷もののドラマが大好きで、古くは日本のドラマ「ビギナー」「HERO」、アメリカドラマでは「SUITS」「グッドワイフ」「グッドファイト」を見ているタイプです。そのあたりを差っ引いてもらいたいものの、それでも抜群に迫力とスリルのあるドキュメントです。
亀石さん率いる弁護団は、弁護士の中では「若い」とされるメンバーで構成されています。まだ社会人の中では私もたまに「若い」分類に入れられてしまうので、その弁護団が最後に最高裁判所までいく話は、ビジネスマンの私に勇気を与えてくれました。
最後に
昔に比べて減ってるとはいえ、もちろん仕事術の本も読みました。
届いた!@tabbata さんの、事業側(コンサルやエージェント側じゃない)のキャリアパスを参考にしてきたので、この本読むの、めちゃ楽しみ。
— 小迫 正実 (こさこ まさみ), MPH (@masamikosako) December 22, 2019
今さら基本?と思う方もいるかもしれませんが、基本の型は常にアップデートすべきだと思ってます。 pic.twitter.com/kyPLI1c4ai
それでも昔ほど熟読することなく、自分のスキルやマインドと照らし合わせて、最近の自分の働き方に傲慢さがないかを確認する程度です。
改めて、2019年は転換期で、 実際に起こったことを書籍化した本から学ぶことが多かったです。仕事の内容としても、「作業」よりも人と交渉しながら「事業」を進めることが増えているからかもしれません。事業が動かすという視点が入ってくると、単純な仕事術では収まらないことも多いのかなぁと振り返っています。
面白い本があったときはTwitterで流していますが、こうやって1年を振り返ってみるとその年に何を学んだかがわかるのは、良いですね。
みなさんが今年読んで面白かった本を、この記事を肴(サカナ)にTwitterで共有していただけると嬉しいです!
--筆者--
小迫 正実 (こさこ まさみ)
高校生で訪れたフィリピンのスラム街での体験から、人の命に関わる分野から経済を動かし、世界を変えたいというビジョンを抱く。
2012年慶應義塾大学卒業後、聖路加国際病院で医療の質を司るQIセンターの立ち上げに従事。分析業務から、データ×ITに課題解決の糸口を感じ2014年にヤフーに転職。広告データ事業に関わる。並行して一般社団法人Healthcare Opsを2017年に設立。2018年には公衆衛生修士をリバプール大学のオンラインコースで取得。2019年よりグループ病院経営企画部に転職し、病院のデジタルトランスフォーメーションに従事。