病院経営ウェブマガジン“Healthcare Compass (ヘルスケア・コンパス)”

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Healthcare Compass (ヘルスケアコンパス)

医療×データ分析:2019年注目の求人とは?

こんにちは、Healthcare Compassの小迫です。

先日、こんなツイートを見かけました。

この求人を、少し内容をのぞいてみると、

必須スキル
- データ解析の経験がある
- 医療+データ(生物統計、疫学)の知見がある
- 他職種と円滑にコミュニケーションとれる
歓迎スキル
- 事業開発の経験がある
- 共同研究のカウンターパートの経験がある
- 査読付き論文を1本以上出したことがある 

(中略)

600-1200万円程度(要相談。ストック・オプションあり)

うーん、レベルは高そうですが、病院業界・医療業界になら意外とこのスペックをお持ちの方がいるのでは。しかも、お給料も医療機関で働くよりいいのでは・・・。

自信のある方は、挑戦してみると良いと思います!

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医療×データ分析 2019年注目の求人とは?

この求人を酒の肴に、先日Health Tech ベンチャーに勤務する友人と、「医療×データ分析」の求人を探してみました*1

 

1社目:株式会社データックのデータサイエンティスト求人

まずは、こちらの求人。

株式会社データック、どんな会社かというと、

睡眠ログの解析や人の体内時計を予測するアルゴリズム構築、医療診療報酬の解析を行っています。

(中略)

症状を構造的に収集するiPad問診システムと、医療自然言語処理を用いた医師業務支援システムを開発しています。

とのこと。

データサイエンティストとして、求められている求人内容は以下の通り。

◯業務内容
・医学データを用いた医療機関や製薬会社との共同研究
・ウェアラブルデバイスを用いた睡眠ログや睡眠に関連したアルゴリズム開発
・ヘルスケア関連会社のマーケティングデータ分析
・弊社で開発中の医療言語処理技術
・解析用データベース構築

◯必須スキル
・データ解析マネジメント経験
・Python及びpandas, scikit-learn, scipy等の基本的な解析、機械学習モジュールを利用できること
・SQL
・データ解析実務経験

◯歓迎スキル
・統計学の知識
・インフラ、セキュリティ技術
・自然言語処理技術
・医療関連での職務歴

この求人なら、Ubieさんと違って、医療界以外の業界からでもチャレンジできそうですね。サイエンティストというよりは、求められている要件は、エンジニアリングよりですね。

 

2社目:株式会社バックテック

次に紹介したいのは、

”カラダの痛み”にフォーカスし、医学的エビデンス × 認知行動療法アプローチ × テクノロジーで「痛みの可視化」に挑む、ヘルステック・スタートアップです。

2019年春に2億円の資金調達もしているスタートアップです。

肩こり・腰痛対策のプロダクトを企業向けに提供している企業です。

 そんな、バックテックが求めているのは、データアナリスト。

【業務内容】
■ポケットセラピスト事業に係るデータ抽出・分析とKPI設計、施策立案と実行
■ポケットセラピスト事業に係る新規調査設計と実行
■データ分析チームの立ち上げ

【優遇する条件】
■何かしらのデータ分析を自ら設計し、新規提案をしたご経験
(例:広告運用、MAツールなど用いて数字分析からKPI設計までしたご経験も可)
■ヘルスケア業界・メディカル業界での事業経験
■SaaS系サービスのサービス設計・商品企画のご経験

こちらも、データック同様、 医療界以外の業界からでもチャレンジできそうな求人です。統計的なデータサイエンスというよりは、事業をスケールさせるための分析を強く求められているように見受けられます。

 

3社目:PREVENT

最後に紹介したいのは、名古屋のHealth Tech ベンチャー PREVENT。

PREVENTは、

  • 重症化予防支援事業
  • 医療データ解析事業

を提供している会社です。

医療データ解析事業では、事業会社・健康保険組合向けに、レセプト(医療報酬の明細書)や健康診断データから、現状分析やシミュレーションなどのデータ分析を提供しています。

そんなPREVENTが求めているのは、データアナリスト・データサイエンティストです。

<業務内容>
・対象者抽出、効果判定のレポート作成
・弊社内データを用いたインサイト創出

<必須スキル・経験>
・一般統計
・R、Pythonなどを用いた分析経験
・SQL等を用いたデータベース操作

<歓迎するスキル・経験>
・ダッシュボード作成
・Google Cloud Platform, Amazon Web Serviceなどのインフラ知識
・GitHubを用いたチーム開発

(中略)

<想定年収>
3,000,000円 〜 8,000,000円 (経験・実績により考慮いたします)

こちらの求人は、データックやバックテックと比べると、サイエンスや統計の要素が必要そうです。

 

まとめ

今回は、「医療×データ分析」について友人と話した内容を記事にしました。

データ分析といっても、求められいるものが少しずつ違います。私の推察も多分に含まれていますが、まとめると以下の通りです。

  • Ubie:データ解析に加え、生物統計・疫学の知見が求められる。タフなアカデミック環境に身を置いた経験が必要そう。
  • データック:データ分析というよりは、データエンジニアリング。機械学習のスキルも求められている。
  • バックテック:データアナリストの領域。事業のグロースのために、あらゆるデータ分析を行うことが目的のよう。
  • PREVENT:サイエンスや統計の知識が必須で、顧客への納品物まで仕上げることが求められそう。

"Data is the new oil." であり、"21世紀で最もセクシーな職業でもあるデータサイエンティスト"。医療業界・病院業界でもどんどんデータ人材が求められています。

この記事をきっかけに、他業界の方が医療業界に入ってきたり、はたまたアカデミックの分野の方がHealth Tech ベンチャーに興味を持っていただけたりすると、幸いです。

 

--筆者--
小迫 正実 (こさこ まさみ)
高校生で訪れたフィリピンのスラム街での体験から、人の命に関わる分野から経済を動かし、世界を変えたいというビジョンを抱く。
2012年慶應義塾大学卒業後、聖路加国際病院で医療の質を司るQIセンターの立ち上げに従事。分析業務から、データ×ITに課題解決の糸口を感じ2014年にヤフーに転職。広告データ事業に関わる。並行して一般社団法人Healthcare Opsを2017年に設立。2018年には公衆衛生修士をリバプール大学のオンラインコースで取得。2019年より亀田総合病院経営企画部に転職し、病院のデジタルトランスフォーメーションに従事。

 

*1:求人は、移り変わりが激しいので、2019年注目の!というタイトルにしています。