病院経営ウェブマガジン“Healthcare Compass (ヘルスケア・コンパス)”

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Healthcare Compass (ヘルスケアコンパス)

自発的に週報を書けば、勝手に仕事が進む

医療機関で働いていると、職種とチームが交錯します。

Aさんの所属は、事務職の医事課入院係。毎日医事の仕事をしていますが、直近忙しいのは、とある委員会のプロジェクト。オーナーは、副院長の医師。プロジェクトメンバーには、入院病棟の看護師のアシスタントマネージャーや病棟を担当している放射線の技師、病棟担当メディカルクラークもいます。委員会のメンバーは、なにか困ったことがあるとAさんに相談してくれますが、すべてを解決できるほどAさんの余裕がありません。

もちろんAさんは医事課でも頼りにされています。毎日やれどもやれども仕事は終わらず。課題を解決してもまだ次の課題。気がつけば残業も増えてきて、休み日だけでは疲れがうまく取れません。

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社会人2、3年目くらいから、Aさんの状況になる人が多いのではないでしょうか?

私も新卒時代、多くの職種横断のミーティングを抱え、準備・議事録・課題解決に大忙しだったのを覚えています。

仕事が忙しくなればなるほど、こんな感情も出てきます。

  • どうして、自分ばっかり仕事を受けてしまうのだろう?
  • 他の同僚は、その程度で仕事を切り上げて帰ってしまうのか?
  • そもそも上長は、私の忙しさを理解してくれているのか?この状況を解決してくれるのか?

状況を他人と比べ、自分と同じ忙しさや責任感を求めて、更には上長への不満も持ってしまう。今になって振り返ると、多くの若者が経験する典型的なパターンでした。時間が経てば乗り越えられることでしたが、当時の自分には少しだけしんどかったのを覚えています。

当時を振り返ると「あぁ、こんなことをしておけばよかったなぁ」と思うことがあります。

今回のケースでいうと、週報を書くこと

営業組織やシステム開発の組織では、日報や週報を書く文化があるかもしれませんが、いわゆる内勤のビジネスマン(企画職やプロジェクトマネジメント職)は週報が課されない組織も多くあります。

私は働き始めてからプロジェクトマネジメントを生業にしてきました。週報を課す上司は今までいませんでした。しかし、ある時を境に、自発的に週報を書くようになりました。

本記事では、私が週報を書くようになった経緯、週報の書き方で気をつけていること、そして週報の効果、についてお話しします。

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なぜ、自発的に週報を出すようになったのか

週報を出すようになったきっかけは、チームリーダーとして見るべき案件が増えすぎたためです。当時ITの会社で9人のメンバーのチームリーダーをしていました。当時のチームは、3人の事業マネージャーを支えるプロジェクトマネジメントチーム。

9人のメンバーを、3人のマネージャーにそれぞれ2−4人をアサインして仕事を進めるスタイルでした。そうするとチーム内でも、となりの事業が何をやっているかわかりにくく、さらにチームメイトに助けを求めて良いかもわからない。マネージャー同士も、私のチームへどのくらい仕事をお願いしているかわかりにくい。

そんな状況を打破するために、自発的に週報を書くようにしました。

 

週報を書く上で、気をつけていること

週報を書くようになって、初めから良いフォーマットで関係者に状況を説明できてたわけではありません。週報の書き方を見直し、アップデートしてきました。

最終的に以下の4つの点を気をつけるようになりました。

  1. プロジェクトのゴールを書く
  2. 前週比を書く
  3. ゴールへの障害・問題を共有する
  4. 良い部分(担当者)を褒める

ひとつずつ噛み砕くと、マネージャー、チームメンバー、関係者を含めて、プロジェクトのゴールは意外と忘れられがちです。長期のプロジェクトになると、得てして手段が目的化しがちなので、毎週プロジェクトのゴールを確認するのは大切です。

毎週週報を送っていると、みんな前週の内容は覚えているだろう、と思いがちです。ところが、周りは自分の仕事への興味が一番なので、私の前週に書いた週報の内容を忘れています。先週から何がアップデートされたかを明確に示すほうが、読み手に取って嬉しいでしょう。

前の週からのアップデートを書きつつ、障害・問題がある場合も、全体に対して共有しましょう。関係者は、その事象を障害・問題と認識してない場合もありますし、他のマネージャーや他の部署の方が解決してくれる可能性もあるからです。

最後は、マネジメントの基本中の基本。良い仕事をした担当者を褒めましょう。毎週仕事をしてれば何かしら良いことはあります。良いことは連鎖して、プロジェクトを前に進めてくれます。

 

週報を書いたことで、仕事が勝手に進み始めた

週報を書くのが面倒くさいこともありますが、自分が忙しいほど週報は書いたほうが良いです。

理由は、マネージャー・チームメンバーを含む関係者が週報を読んでくれて、それをもとに自発的に仕事を進めてくれるからです。

毎週決まったフォーマットで前週と比較した文章が送られてくると、関係者の方はそれを読んでくれます。問題が発生している部分、良かった部分を読んで、各自の次週のタスクに組み込んでくれます。

仕事が勝手に進むという表現は大げさかもしれませんが、関係者と足並みを揃えて仕事を前に進めやすくなります。

 

最後に

今回は、自分が若手のころやっておけばよかった仕事術のひとつ、週報を書くことを紹介しました。

週報を書けば、周りの関係者が読んでくれ、仕事が勝手に進み始めます。

週報を関係者に送る際に気をつけるのは、

  1. プロジェクトのゴールを書く
  2. 前週比を書く
  3. ゴールへの障害・問題を共有する
  4. 良い部分(担当者)を褒める

です。毎日仕事が終わらず、自分ばっかり仕事をしてて不公平だ・・・という不満のある方は、ぜひ試してみてください。もしくは、同様の問題で困っている後輩がいるときは、週報を書くことをオススメしてみてください。

 

--筆者--
小迫 正実 (こさこ まさみ)
高校生で訪れたフィリピンのスラム街での体験から、人の命に関わる分野から経済を動かし、世界を変えたいというビジョンを抱く。
2012年慶應義塾大学卒業後、聖路加国際病院で医療の質を司るQIセンターの立ち上げに従事。分析業務から、データ×ITに課題解決の糸口を感じ2014年にヤフーに転職。広告データ事業に従事し、ITへの理解を深める。並行して、病院経営効率化のための一般社団法人Healthcare Opsを2017年に設立し活動。2018年には公衆衛生修士をリバプール大学のオンラインコースで取得。

 

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