こんにちは、Healthcare Compassの小迫です。
(本当は、運営している一般社団法人Healthcare Opsの代表の小迫ですが、長い・・・)
2019年2月9日(土)に、あるイベントでプレゼンさせていただきました。
そのイベントは「事例で学べる【医療 × デザイン】」。
Twitterで、miho nakamura🐾 (@miho_runrun)さんから、医療×デザインで勉強会やりませんかー?という気軽な呼びかけから始まったこのイベント。
蓋を開けてみたら、20人近くの参加者が集まりました。
参加者の内訳は、医療者半分、デザイナー半分でした。
その日の流れは、以下のとおりです。
今回の記事では、パート1で紹介された事例を少しと、パート2の資料を公開、あとはプレゼンしてみての感想を書きます。
パート1:医療×デザイン 事例紹介
発表したのは、ヘルスケアベンチャーの某M社(赤いロゴ)でインターンをしたのち、IT企業を経て、再生医療事業で事業開発を行っている守屋さん(Moriya (@_ymoriya_) )。
広告医学という、横浜市立大学で盛り上がっているトピックを絡めながら発表してくださいました。
守屋さんがプレゼンの中で、おすすめしてた本「Medical Communication」。冬号は特に良いそうです。
彼のプレゼンの中で、4つの行動変容を生み出した「医療×デザイン」の事例を紹介していました。
1. 上りたくなる階段

『上りたくなる階段(健康階段)』は、「上り」はついエスカレーター等を利用してしまい階段を使わない…という日頃の運動不足の解消を目的に、ユニークなデザインを施すことで、楽しみながら階段を上る運動を誘発することを目指しています。
2. ピアノ階段
これは、文字より映像のほうが伝わる事例なので、上記の動画をぜひご覧ください。
3. 真実の口で手指消毒
ニュースでも話題になりましたね。真実の口。
4. ゲーミング歯ブラシ
ポケモンを使った歯ブラシゲーム。
毎日磨けば、現れるキャラも変わるそうです。「ポケモンは最強だ」と守屋さんが言ってましたが、ほんと「キャラクター×ヘルスケア」の可能性は無限だなと感じる事例でした。
楽しい事例ばかりを紹介してくれた守屋さんですが、最後にいくつか注意点も紹介してくれました。
- 紹介した事例は、エビデンス、因果関係がないものが多い。
- 実際のマネタイズが難しく、関わる人を増やせない。
- 飽きられて使われなくなることもある。
それらを乗り越えて、より良い「医療×デザイン」を出てくるといいですね!
パート2:医療×デザインをマーケティング視点で考える
このパートで、わたしがプレゼンさせてもらいました。
資料は、こちら。
最新の事例をマーケティングの理論を交えてお伝えました。
医療を取り巻く最先端のマーケティング事例
1. 世界経済フォーラムの平均寿命動画
意識の高い消費者に、SNSを通じてわかりやすく届ける「マー ケティング3.0」の事例として紹介しました。
6,800シェア、58万再生と驚異的な数値を叩き出した健康動画です。
2. プライマリケアの新しい形 One medical
民間保険が前提のアメリカにおいて、予約を取って診療を受けて保険を申請するのは骨の折れる行為。
月額の会員費を支払うことで、24時間の相談を実現し、 予約は当日か翌日、さらには保険請求まで行ってくれるサービス、それが One Medical。
月額の会員費を通して、自分の自己実現の手助けになる、という意味で、マーケティング4.0の事例として紹介しました。
ただ、マーケティングの視点から医療を考える上で、難しさがあります。
今の日本を取り巻く、ヘルスケアベンチャーや医療機関は、上記の課題を乗り越えながら事業を続けています。
国民皆保険で私達が「良い医療」を享受できている反面、なかなかサービス向上に至らない背景は、医療がマーケティング的な自由度を要さないからでもあります。
プレゼンをしてみての感想
イベント自体は、パート3までありましたが、そこはmiho nakamura🐾 (@miho_runrun) のレポートに任せます。
わたしは、今回プレゼンしてみた感想を最後に書いて終わります。
父が設計士だったこともあり、小さい頃からデザインに興味がありました。デザインの本を自分で読んだりして美術館に行ったりして勉強していたものの、なかなかアウトプットする場がありませんでした。
アウトプットする場がないと言いつつも、本業のIT企業の仕事ではUI/UXチームと仕事をすることが増え、“広義のデザイン”に対する知見が自分の中で溜まってきている時期でもありました。
今回のイベントをきっかけに、デザインの中における“マーケティング”部分をしっかり整理でき、20人近くの方々を前に発表できたのはとても良い機会でした。
参加していたデザイナーの方からも、イベント後のフィードバックをいただけましたが、概ね好評で安心しました(内心ビビってました)。
引き続き「医療×デザイン」や「医療×マーケティング」を追いかけて行こうと思えました。
最後に紹介
今回のイベントは、オンラインサロン「メディカルちゃれんじ 〜「やりたい」を「できる」に変える学びの場〜」が運営するイベントでした。
最新情報はこちらから。
運営のみなさんともお話しましたが、医療の現場に精通していて信頼のおけるメンバーでした。
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