仕事で英語を使う機会はありますか?
わたしの仕事は100%が英語という環境ではないですが、前職も今の職場も全体の5%ほどのやりとりを英語で行う必要があります。
こんにちは、一般社団法人Healthcare Opsの小迫です。
仕事をはじめたばかりの頃(新卒のとき)は、海外の人と英語でメールする中で「うまく通じないなぁ」と思うことが多々ありました。
ここ数年でアカデミックライティングを勉強したり、大学院の授業を通してエッセイをたくさん書いたりしました。そうすると、最近はメールのやりとりで齟齬が生じることはほとんどなくなりました。
今回は、英語のビジネスメールで気をつけていることをまとめてみました。
なぜ英語でメールすると、うまく通じないのか
日本人と日本語でメールをする際は通じないことがあまりないのに、英語になった途端通じないことが増えることがあります。
英語のレビューもしてもらって、内容的にも問題ないはずなのに・・・。
その原因は、こちらが相手の文化を理解しないままコミュニケーションしていることにあります。
特に、日本の職場にない文化をあげると以下のようなものです。
- 業務内容は契約で決まっている。契約外については、知らない/しないことが多々ある。
- めんどくさいメールは、返事しない。
- 自分に利益がない限りは、最低限のことしかしない。
そ、そんな!職務怠慢じゃないか!と思う人もいるかもしれませんが、そうではありません。文化が違うのです。
では、英語でコミュニケーションする際に、伝えたいことをうまく伝えて相手に動いてもらうにはどうすればいいでしょうか。
わたしなりのコツを紹介します。
- ジョブディスクリプションを前提に、できるだけ偉い人とやりとりをする
- Yes/No か、3つの選択肢で答えられる質問をする
- 依頼がたくさんあるときは、Google Spreadsheet にまとめる
ひとつずつ、詳しく説明します。
ジョブディスクリプションを前提に、できるだけ偉い人とやりとりをする
先に書いたように、日本以外の、アメリカやヨーロッパの文化を中心とする会社では、業務内容は契約で決まっています。
これを、ジョブディスクリプション(Job Description)といいます。
具体的な職務内容や職務の目的、目標、責任、権限の範囲のほかに、そのポジションとかかわりをもつ社内外の関係先、必要とされる知識や技術、資格、経験、学歴などが挙げられます。
ジョブディスクリプションを前提に仕事を行う文化では、自分の知らないことを尋ねられた場合「うーん、よくわかんないから、CCにいれたXXXさんに訊いて〜。」という返事をもらうことはよくあります。
つまり、いちいち自分のために用件をまとめたうえで返事をしてくれないのです。
その状況を解決するには、できるだけ偉い人(ポジションの高い人)とやりとりするのが効率的です。ポジションが高い人であれば、業務を総合的に監督しているため、適切な人に適切な粒度で質問や業務を落とすことが可能です。
初めのやりとりは、上司を通すなどしてできるだけ偉い人からやりとりを始めて、あとから現場レベルで話し合いをすることで「通じない」課題を解決することができます。
Yes/No か、3つの選択肢で答えられる質問をする
できるだけ偉い人から質問や業務を落としてもらって、現場担当者とやりとりをし始めても、途中からやりとりが止まってしまうことがあります。
止まる、というより、返事が来なくなることがあります。
これには2つの背景があります。
- 海外とのやりとりが主な業務ではなく、実は国内の業務がある。それが忙しい。
- 海外からのメールは自分の利益にならず、基本的にめんどくさい。
これは、海外から日本に問い合わせがある場合も同様のことが言えるでしょう。そうした場合、意図してなくても、「めんどくさいメールは、返事しない。」という状態が発生してしまいます。
これを避けるには、Yes/No か、3つの選択肢 で答えられる質問をするのが効果的です。
Yes/Noか3択で答えられる質問をするのは、なにも相手のためだけではありません。相手が答えやすい状態にまで、課題や背景を整理することができるので、自分の仕事の理解や提案の質も向上します。
日本人の場合も有効ですが、特に海外の人とやり取りする場合は、Yes/No か、3つの選択肢 で答えられる質問をすることを心がけましょう。
依頼がたくさんあるときは、Google Spreadsheet にまとめる
できるだけ偉い人に仕事を頼み、現場の人へYes/Noで答えられる質問をして、やりとりがスムーズになってきたときに、発生する問題があります。
社内の人から頼られるようになり、質問事項が増えてしまうという問題。
先にも書いたとおり、海外のやりとりを受けてくれる人は大抵、国内の業務も忙しい人が多いです。
質問事項が増えてしまっても、相手に答えてもらう方法は、質問をGoogle Spreadsheetにまとめることです。
Google Spreadsheetのいいところは、3つです。
- ファイルのやりとりをしなくて済む
- 返信状況をリアルタイムで確認できる
- 全体のうち、どのくらいが解決したかが一目でわかる
とくに、同じ画面でどのくらい進捗しているのかを確認できるのは、お互いのストレスを軽減できて、効率的なコミュニケーションを促進します。
最後に
今回は、英語のビジネスメールで気をつけていることをまとめてみました。
英語でメールをする際に齟齬が生まれてしまうのは、こちらが相手の文化を理解しないままコミュニケーションしていることにあります。
それを解決するには、
- ジョブディスクリプションを前提に、できるだけ偉い人とやりとりをする
- Yes/No か、3つの選択肢で答えられる質問をする
- 依頼がたくさんあるときは、Google Spreadsheet にまとめる
という手段が有効です。
もちろん、日本人の日本語話者にも通じるテクニックなので、ぜひ応用してみてください。