病院経営ウェブマガジン“Healthcare Compass (ヘルスケア・コンパス)”

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Healthcare Compass (ヘルスケアコンパス)

やりたいことがない人が大半〜キャリア迷子にならないために〜

こんにちは、一般社団法人Healthcare Opsの小迫です。
今回はキャリアの話です。

 

はじめに

キャリアの話をする前に、少しだけ私の経歴をお話させて下さい。
わたしは新卒で病院事務総合職として働いた後、ビッグデータの仕事をするためにY!から始まるITの会社に転職しました。そして、Y!での仕事をしつつオンラインで大学院に通い、このブログメディア“Healthcare Compass”を運営する一般社団法人Healthcare Opsを立ち上げました。
こんなキャリアを歩んでいるので、傍から見るとやりたいことをキャリアに昇華しているようにみえるようです。そして最近は、友人からキャリアの相談をされることが多くなってきました。

そして相談の中で、以下のフレーズのいずれかが一度は出てきます。

  • 「本当にやりたいことがわからない。」
  • 「こんなことをやるために仕事をしているんだが、いいんだろうか」
  • 「なんで、そんなにやりたいことが明確なのか?」

そんなとき、わたしがいつも思うのは

「無理してやりたいことを探して、キャリア迷子になっているなぁ」ということです。

今回は、やりたいことがない人でもキャリア迷子にならないための考え方を紹介します。

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そもそも

やりたいことがある人なんて、ほとんどいないそうです。

大学生時代、就職活動をしている際にゼミの先生に言われたことがあります。

「おまえみたいに、やりたいことが明確なやつなんて、全体の10%くらいだよ。

たしかに、今思うと大学の同期はなんとなく、銀行や証券会社、保険会社、コンサルなどに就職していきました。彼らに「志をもってその仕事をやり抜きたいのか?」と訊くと、答えは「スキルアップ」「つぶしがきく」「安定している」「いろんな業界に触れられる」など。やりたい意志や原体験をもって就職活動をしている人は、ほとんどいませんでした。

 

キャリアを考える上での考え方

キャリアを考える上で大切にしている考え方があります。

キャリアにおいて、2種類のタイプの人がいるということ。

  • 「やりたいこと」タイプ
  • 「ありたいすがた」タイプ

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参照:やりたいことなんかないけど、しあわせでいたい人の話 | タマノモリ

先に紹介したゼミの先生の話を借りると

「やりたいこと」タイプ:「ありたいすがた」タイプ=1:9

実感値としてはもっと少ない気がしていて、やりたいことに邁進しているのは20人に1人くらいではないかと、わたしは思います。

 

キャリア迷子にならないために

自分がどっちのタイプか認識する必要があります。それぞれをもう少しブレイクダウンしてみましょう。

 

「やりたいこと」タイプ

目標に対して近づいてる感をしあわせと感じる人です。

例えば、計画を立ててきちんとスケジュールどおりにこなしていくのが好きなタイプであったり、大きなビジョンを掲げて周りを巻き込みながら仕事を進めるタイプだったりします。

一つ注意しなければならないのは「営業目標の達成が得意」であることと「やりたいこと」タイプは違うということです。自身のスキルとして目標達成が得意であっても、それは必ずしもやりたいことを自ら実践しているわけではありません。

キャリアにおいて、「数年後こうなりたい」「この業界でこんなポジションを確立したい」「新しく興っている産業での経験を積みたい」など自分で山のてっぺんを定義できるタイプの人が、「やりたいこと」タイプです。

 

「ありたいすがた」タイプ

自分の価値観が満たされている状態をしあわせを感じる人です。

自分の価値観とは、たとえば

  • フレックスタイム制が導入されている
  • 小さな組織で働く
  • 職種のプロフェッショナルとして時間を過ごす

などがあげられます。

フレックスタイム制など会社の制度に価値観を置いている人は、福利厚生や残業時間など要素として含まれるでしょう。

小さな組織で働くという価値観は、同様に「大企業で働きたい」「フリーランスでいたい」などと置き換えることも可能です。

最後に「やりたいこと」タイプと紛らわしいのが、職種のプロフェッショナルとして時間を過ごすことです。
医師や看護師、弁護士、マーケター、病院事務職など「職種」にプライドをもって仕事をしていると、それがやりたいことと勘違いすることが多々あります。
しかしこれは、「自分の価値観を満たす職種の仕事をする」というありたいすがたであって、なにか目標を立ててキャリアを前進させているのとは異なります。

もちろん職種を固定してキャリアを進めていく中でも、目標を設定して「数年後までに論文を〜本」「〜歳までにM&A案件に関わる」などと明確にすることができれば、それは「やりたいこと」タイプになります。

 

「ありたいすがた」タイプは、価値観を見つめることが重要

90%の「ありたいすがた」タイプの人へ。

自分のキャリアや将来を、やりたいことベースで決めると迷子になってしまいます。

自分はどういう状態に身を置くと幸せなのか/楽しく働けるのか、をベースにキャリアを考えることをおすすめします。

「ありたいすがた」の価値観とは、こんなものがあげられるでしょう。

  • 自分が誰かの役に立っている
  • 困っている人を助ける
  • お金稼ぎをする
  • 誰からも指示を受けない(フリーランスなどの働き方)
  • 人に合わずに働く

「自分探し」とか「好きを仕事にする」とかいうキャッチコピーに惑わされず、自分がどういう環境に身をおいて働くかを考えることが重要です。 

また「ありたいすがた」タイプは、過去の経歴や自分の趣味を仕事につなげるのはやめたほうがいいです。「教員免許を取ったから、教育の仕事を」「食べることが好きだから、飲食業界に」というやつです。
過去の経歴や自分の好きなことを仕事にして、キャリアを前進できるのは「やりたいこと」タイプの人です。無理に過去や趣味に引きずられず、自分が仕事をする上で居心地の良い環境を探して下さい。

 

やりたいことがあるわたしも・・・

わたしは、「やりたいこと」タイプの人間です。やりたいことが明確でも、ずっと気になってた悩みがありました。

「お金を稼ぐ」ことに、あまり興味がないということです。
仕事で「〜万円の目標達成にむけてがんばるぞー!」とか「〜%のコストカットを実現!」というプロジェクトについては、目標にむけてプロジェクトを進めることができます。
しかし、大前提として「年収〜万円は最低ほしい!」とか「秒速1億円稼ぐビジネスモデルを考案する」とかそういうものに興味がわきませんでした。

ただ、上記の考え方を知って、お金を稼ぎたいというのはひとつの価値観だということがわかりました。わたしはその価値観の優先順位が結構低いようです。

 

まとめ

やりたいことがある人なんて、ほとんどいません。

やりたいことがある人は10%くらいです。

キャリアにおいては、「やりたいこと」タイプの反対は「ありたいすがた」タイプです。

「ありたいすがた」タイプの人は、自分はどういう状態に身を置くと幸せなのか/楽しく働けるのか、をベースにキャリアを考えることをおすすめします。

無理に過去や趣味に引きずられず、自分が仕事をする上で居心地の良い環境を探して下さい。

転職や進学、会社での異動を考えているみなさんの一助になれば幸いです。

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