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Healthcare Compass (ヘルスケアコンパス)

第4回:病院再興計画における人材不足を補うロボットの活用

こんにちは、NTT東日本関東病院の野村です。本日は、人材不足を補うロボットの活用について書きます。

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医療事務というと、病院や診療所での受付の印象が強いと思います。しかし、受付以外は以下のような仕事があります。

  • 医事業務
    • 診療費の計算
    • 料金、会計
    • 各種窓口
    • 文書管理
    • 入退院受付
    • 病棟クラーク
    • 診療報酬請求
  • 企画、人事業務
  • 総務業務
  • 購買業務

仕事の幅が広い分、病院は多くの事務職員を雇用する必要があります。

一方で、病院経営者は、「職員1人あたりの給与」を抑えたいと考えに至ることがほとんどです。

平均年収を調べる年収ポータルサイト「平均年収.jp」によりますと、医療事務の平均年収は年収250万円から350万円未満(平成26年度)でした。金の安さに比べて、医療用語など覚えることが多くて、割りに合わないと辞めていく人が絶えません。

病院の深刻な給与事情を背景に、人材が流出し、慢性的な人手不足に陥る悪循環が起きています。

病院は支払える給与には限界がありますので、病院経営を担う人材には、少人数精鋭の効率的な運営が求められるようになりました。

 

人材不足を補うRPAツール

他業界を見てみると人員不足を補うため、RPA(Robotic Process Automation)ツールを導入しています。 

RPAツールとは、従来、手作業で行なっていた複数のルーティン作業を人間の代わりに、自動的に代行できるロボットのことです。

その認知度は急速に向上しており、総務省ホームページでは、2017年の調査によると、国内では14.1%の企業が導入済み、6.3%が導入中、19.1%が導入を検討中でした。

市場規模は2017年度が31億円、2021年度には100億円規模になると予測しています。

では、実際のRPAツールの機能について、具体的にみていきましょう。

 

RPAツールの機能

RPAツールは、ペッパー君のように、物理的にロボットがいてパソコン入力作業してくれるわけではありません。すべてをパソコン上で行ないます。

まずは作業するパソコン上で自動化させるための手順をシナリオ化します。なお、プログラミングの知識は一切不要です。

 シナリオさえ完成すれば、後は、RPAツールを開始させて自動処理します。

youtube「RPA全自動ロボ をデモ動画でご紹介~ 外部データ取込Excel編」でわかりやすくRPAを紹介されています。

 紙類からの転記作業の場合は、OCR技術*を併用することでRPAツールの業務の幅が一段と広がります。

OCR技術(光学的文字認識技術):手書きや印刷された文字をスキャナーから取り込んだ画像データから文字情報を抽出、デジタル化する技術

 

RPAツールのメリット・デメリット

RPAツールのメリット・デメリットをまとめてみると、以下のようになります。

メリット

  • 作業時間の短縮
  • 誰でもできる単純作業を自動化して、ヒト本来の仕事に専念できる
  • 高額な他社同士のシステム連携費用が抑えられる
  • ミスの軽減

デメリット

  • 業務プロセスが複雑だと、上手く設計することができない
  • PDFや暗号化された文書など、ロボットが読めないケースもある

病院は、診療以外の業務に発生する単純作業が多いことから、RPAの導入はとても効果的であると考えています。

参考:第3回:病院再興計画における医師事務作業補助者の役割

当院では、RPAツール最大手のNTTデータ社の協力のもと「Winactor」を導入の検討を始めました。

段階的にではありますが、以下の事務業務をRPAツールで自動化する予定です。 

  • 月次データ 報告書作成
  • 医療連携先登録
  • 患者情報、保険情報登録
  • 材料使用リスト管理
  • 問診票の転記

なお、Winactorは、日経コンピュータの「顧客満足度(CS)調査」でRPAツール部門では、最も優れたシステムと認められています。

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まとめ

 今回は、人材不足を補うロボットの活用として、RPAツールをご紹介いたしました。

  • 病院は、慢性的な人材不足に陥っている
  • 他業界では人員不足を補うためRPAツールを導入している
  • RPAツールは、手作業で行なっている複数のルーティン作業を、自動的に代行できるロボットのことである
  • 病院は、診療以外の業務に発生する単純作業が多く発生していることから、RPAの導入はとても効果的である

 「人間しかできないことは、人間がやる。機械でできることは機械がやる。」

RPAを導入して、単純作業の業務から開放され、本来やるべき「企画」「調査」などのクリエティブな業務に集中しましょう。



参考

 

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