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Healthcare Compass (ヘルスケアコンパス)

第2回:病院再興計画における診療情報管理士の役割

こんにちは、NTT東日本関東病院の野村です。
本日は、病院の診療情報管理士について書きます。

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病院の事務職は、さまざまな分野で活躍しています。

業務内容は多岐に渡り、医事の算定から、人事の管理まで多種多様です。

看護師が看護師資格を持つように決まった病院事務の資格はありません。
ただ、病院事務にも取得できる認定資格がいくつかあります。(表参照)
その中でも、今回は診療情報管理士について紹介します。

表)事務職が取得する資格一覧

資格名称

認定者数

調査時期 等

診療情報管理士

35,833人

H30.5

医療情報技師

15,922人

H28

医療経営士(3級)

14,547人

H30

ドクターズクラーク
メディカルクラーク

不明

 

 

診療情報管理士とは?

認定団体の日本病院会では、「診療情報管理士」を以下のように定義しています。

診療情報管理士とは、医療機関における患者の様々な診療情報を中心に人の健康(health)に関する情報を国際統計分類等に基づいて収集・管理し、データベースを抽出・加工・分析し、様々なニーズに適した情報を提供する専門職種です。

診療情報管理士の多くは、がん登録や診療記録管理を担うため、診療情報管理室もしくは病歴管理室に所属することが一般的です。

しかし、専門的な医療知識を有する事務員として、病院全体を横断的にみる企画部署に所属するケースもあります。

 

病院再興計画と診療情報管理士

医療界は大きな変革の真っ只中にあり、病院経営は厳しさを増すばかりであります。
第0回をご参照ください。

経営陣は、時代の変化や要請に敏感に対応できるためのデータを整理し、検索できる「数値」が必要です。

しかし、その「数値」を、スタッフ間で共通の理解として利用するためには、適切に分析されて解釈付きであればという条件がつきます。

そこで、医療知識を持ちながら分析のトーニングを受けている診療情報管理士の役割が益々重要となってきました。

診療情報管理士と一緒に欠かせないのが、ダッシュボードです。

 

ダッシュボードの必要性

ダッシュボードとは、グラフやチャートなどでグラフィカルに表示し、経営の健康状態を定期的に把握するために行う機能です。

例えば、収益状況や入院患者数、手術患者数等の複数の分析結果などを把握できます。

病院の経営者で、様々なデータを直感的に捉えている方も少なくないと思います。

ダッシュボードを使えば、どのような問題が起こっているのか把握しやすくなり、打ち手を見つけやすい特徴もあります。

当院は、GHC社のダッシュボードχ(カイ)を導入しています。

(引用:病院ダッシュボードχ DPC分析

自動的にDPCから得られる病院情報を把握しており、そのデータをもとに定期的に診療科とのヒアリングを実施しています。

ダッシュボードは、メーカーの既製品でも、病院経営状況は把握することができます。

しかし、病院の経営者ごとに、設定したKPI* は違いますので、必要なニーズにこたえるためにも、カスタマイズは必ず行う必要があります。
※KPI :主要業績評価指標 Key performance indicatorの略

そこで、当院では、ダッシュボードχのほか、病院独自に作成したダッシュボードも利用しています。

企画担当所属の診療情報管理士からの分析から、打ち手やアクションプランの提案も加わり、病院全体を多面的な評価ができるようになりました。

 

まとめ

今回は、病院を再興する上で必要な、診療情報管理士の新たな役割についてご紹介いたしました。

組織を継続させるためには、病院内外の変化を表すデータを整理し、検索できる「数値」が必要です。
「数値」から独自の視点や結果、アクションプランを作りだせる診療情報管理士の役割が重要となってきています。
ダッシュボードの既製品の他に、病院独自にカスタマイズしたKPIを達成するためのダッシュボードを利用しましょう。
そうすれば、診療情報管理士からの分析結果とアクションプランを加えて病院を評価できます。

これからも日本の病院を取り巻く医療環境が厳しくなることは確実です。

診療情報管理士が、積極的に病院経営陣に有益な情報を伝え続けることが、収益改善と病院再興への重要なキーであることは明確でしょう。

 

参考

 

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