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病院経営ニュースまとめ:10月4週

こんにちは、編集部Mです。
10月下旬の病院経営ニュースまとめをお送りいたします。

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病院経営ニュース:10月4週

2018年10月22日(月)
【群馬】群大 カルテ自由閲覧導入…来年1月 院内端末 自分で操作 読売新聞  

群馬大学病院が、来年1月にも、入院患者が自分の電子カルテを自由に閲覧できるシステムの運用を始めるという内容です。(上記リンクより、全文閲覧可能です)

カルテ開示の手続きはどの病院でも行うことができますが、自分で端末を操作してカルテを閲覧できるという方式は非常に珍しい取り組みです。
カルテを見られることが分かることで、書き手(=医療者)の意識も変わってくるはずです。「患者も読むカルテ」としての分かりやすいカルテ記載は、結果として医療者間での連携や患者説明にプラスの影響をもたらすはずですので、医療の質向上としての取り組みとしても成果が出てきそうです。

どのような端末で、どのようにログイン・認証を行うのかなどハードルは高そうですが、新しい患者参加型での情報共有の仕組みとして、注目していきたいと思います。

 

2018年10月19日(金)
オンライン診療、申請1%止まり 対象狭く普及進まず 日経新聞 

今年4月の診療報酬改定より保険適用となったオンライン診療ですが、全国の厚生局に届け出た医療機関は約1000カ所と全体の1%ほどと、普及は進んでいない現状のようです。

※オンライン診療は、本ブログでも改定の概要を取り上げさせていただきましたので、こちらの記事もあわせてどうぞ。

  • オンライン診療が算定可能になっても、対面診療が原則になることに変わりはないこと。

  • 2018年度の改定で算定の対象になる患者は、慢性期でかかりつけの患者に限定されること。

などの基準から、 そもそもとして対象患者がそれほど多くないというのが実情なのでしょうか。普及に向けて政府も検討を進めるとのことでしたが、診療報酬の点数は1月につき70点(700円)と極めて少額であり、医療機関から見ると経営的なメリットは今のところあまりありません、本格導入にはまだまだ時間がかかりそうです。

 

2018年10月30日(火)
心電図、ネット経由で迅速診断 済生会熊本病院で11月から本格運用 熊本日日新聞 
済生会熊本病院(熊本市)が、宇城広域連合・上益城の2消防本部と連携し、心電図のデータをネット上のクラウドサーバーで共有することで、病院到着前から確認できるようになる、という内容。
これまで、救急隊が取った心電図データは患者の病院到着後に紙で手渡していました。この取り組みにより、病院到着前に専門医が心電図を確認し、事前診断が可能になります。
5月からの試験運用では、導入前に比べ病院到着から処置までの時間が平均17分短縮でき、重症化を防げたケースもあったとのこと。医療がITにより効率化していく非常に良い事例だと思いますので、ぜひこのようシステムが成功し、全国に広まっていってほしいですね。
 
 2018年10月29日(月) 
「重症対応病院」実績で選別 厚労省、手術・救急医療の新基準 地域の病床再編を後押し 日本経済新聞  

厚労省が「重症患者へ対応する」と標榜している病院を選別し、急性期病院数の適正化を図っていくという内容です。

現状、「急性期病棟」とうたっている病院のうち、実体がない(手術や救急医療をそれほど受け入れていない)と疑われる病院数は、全国に約3千棟、全体の14%に達するとのこと。
国全体としても今後は急性期の病床数は減らし、高齢化による需要の増す回復期病床を手厚くするという方向性になりますので、政策実現のてこ入れ策として今後各病院の実態調査が進んでいくものと思われます。

 

2018年10月29日(月)
カプセル内視鏡 小腸画像をAI診断 1万枚を4分、正解率9割 東大病院など 毎日新聞

カプセル型の内視鏡で撮影した小腸の画像から、びらんや潰瘍といった粘膜傷害を人工知能(AI)で診断するシステムが開発されたという記事です。

「正解率は9割以上で、1万枚超の画像を4分足らずで分析した。」とのこと。正解率が9割以上が人間が行う結果と比べて良いのか悪いのか、この記事だけだと判断できないところはありますが…

カプセル内視鏡は小腸の粘膜障害を検知するのに有効ですが、患者1人につき6万枚もの画像を分析しなければならず、診断医の負担が大きい検査でした。AIによる画像診断が進むことで、診断医の業務負担が減り、患者にとっても体力的な負担がない(スコープを入れなくてよい)カプセル内視鏡が進む、という未来になっていくとよいなと思います。

 

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以上、10月下旬の病院経営ニュースまとめでした。

臨床面では、今回の心電図やカプセル内視鏡のようなITの活用による医療の進化を伝えるニュースがどんどん増えてきている印象です。病院で今後どのような医療が展開されていくのか、このブログでも引き続き取り上げていきたいと思います。

 

 

 

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