こんにちは、編集部Mです。
2018年度診療報酬改定の特集を終えて、久しぶりの投稿です。
可能な範囲で、その週のニュースまとめを始めます。
小迫さんのツイートまとめと、隔週でお送りできたらと思います。
病院経営ニュースまとめ:8月4週
2018/8/20(月)
iPS応用 次は血液、京大 血小板の臨床研究発表
日経新聞 2018年8月20日
iPS細胞の臨床研究についての記事。血液成分の移植は初めてとのことで、厚生労働省の審議を経て、1年以内の輸血を目指すそうです。
個人的には、「輸血」という対象者の多い治療行為にもiPS細胞の研究が進んできていることに未来を感じました。記事にもありますが、iPS細胞の活用により、現在の献血のシステムを補うことのできる仕組みが出来上がっていくといいな、と思います。ただし、輸血は製剤の品質管理や治療による副作用などリスクの高い医療行為ですので、安全管理の面は赤十字のシステムと同じ水準にするための取り組みが気になるところです。
2018/8/21(火)
外国人の体調不良に1分で対応、医師はオンラインでスキマ時間に副収入 - 日本初の多言語医療相談サービスUrDoc(ユアドク)8/21スタート!
PR TIMES 8月21日
多言語医療相談アプリの一般公開に関するニュースです。
年間3,000万人近い外国人が日本を訪れる一方で、外国人に対してもスムーズな医療サービスを提供できる病院はまだまだ限られています。そのような病院に過剰な負担のしわ寄せがいかないようにするためにも、このように診療前に自身の病状を知ることのできるツールがあることで、外国人を受け入れられる医療機関の負担を減らすことができるはずです。
1分あたりの価格は各医師が設定することになっているとのことですが、目安は300円/分とそれなりにリーズナブルで、どのように普及していくのか注目していきたいです。
2018/8/22(水)
点滴袋に穴、界面剤検出 下関医療センター(時事通信)
こちらは、昨年起きた神奈川県の病院を思い起こさせるような衝撃的なニュースです。幸いにも点滴投与前に判明したため、患者への健康被害はなかったものの、意図的に混入された疑いがあるとみて、現在警察が捜査中とのことです。
今回の病院の場合は薬剤管理の体制は問題なかったそうなので、以前の事件と同様に、投与前に院内職員が悪意を持った行動をした可能性が高いのかもしれません。薬の安全管理を徹底しても、最終的に患者さんに投与するのは病院の職員であり、そこに対策を打つことは極めて難しい…と改めて実感させられます。
2018/8/23(木)
医師負担軽減へ業務移管促進 看護師など想定 厚労省が経費補助
日経新聞 2018年8月23日
医師の働き方改革に関わるニュースです。
厚労省が、業務の移管やICT(情報通信技術)の活用などに取り組む医療機関に経費を補助するしくみをつくるとのこと。具体的には、「医師が担当しなくてもよい業務」を多職種に任せること、またICT関係の機器により業務を効率化することが、補助の対象となってくるようです。
とはいっても、どこまでが業務効率化で、どこまでが病院の事業として行っているかの線引きはなかなか難しいため、詳細なガイドラインなどを改めて見てみる必要がありそうです。
2018/8/25(土)
朝日社説:院内感染 終わりなき菌との戦い
朝日新聞 2018年8月25日
鹿児島大病院で多剤耐性アシネトバクター(MDRA)による院内感染が起きていたことを踏まえた社説です。
院内感染をもたらす菌を可視化してみることはできません。記事にもありますが、院内の日常業務として手洗いや器具の消毒の徹底という基本を忠実に実行し、発生リスクを少しでも下げていく努力を全国各地の病院で進めていくことが求められ続けます。
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以上、病院経営ニュースまとめ:8月4週 でした。