「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ」
これは、私たちが親しんで使っているパソコンの概念を提唱したアメリカのコンピューター科学者アラン・ケイの言葉です。
私たちの現在の生活は、過去の偉人たちが未来を作ってきたことで実現した世界です。
全員が全員、未来を作り出すことはできませんが、一緒に未来を見ることで今の状態を前に進めることはできます。少なくとも、私はそう信じています。
いつも読んでいただいて、ありがとうございます、Healthcare Ops代表の小迫です。Healthcare Opsが運営する医療経営/病院経営ブログメディア“Healthcare Compass (ヘルスケアコンパス)”は、病院の経営に携わる向けのメディアです。
経営に携わるということは、発明はできなくとも、組織を未来に向かって進める必要があります。
今回は、「私たちはどんな未来に進んでいるのか」を知るために、読んでおくべき書籍を8つ紹介します。
以下の3つの軸に分けてご紹介します。
- 働き方編
- 政府編
- テクノロジー編
働き方編
働き方改革が叫ばれる昨今、実際にどういう働き方がその組織にとってより良いのかを考える必要があると思います。
私自身、働き方を変えたきっかけとなった本が2冊あります。この2冊のおかげで、働きながら大学院に通うという選択を選ぶこともできました。
ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉
未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる
「WORK SHIFT」では、AR/VRによる通信技術が普及して、移動という概念が変わるという話が主軸で構成されていました。通信技術によって、ジェネラリストの価値がどんどん減っていき、複数のスキルを組み合わせたスペシャリストが活躍することについて書かれています。
「未来の働き方を考えよう」については、結婚後の仕事観について影響を受けました。著者のちきりん女史いわく、「夫であっても、奥さんが仕事で海外赴任になる場合、仕事を休んで、勉強でもしとけばいいじゃないの?」という価値観が提示されていました。
2つの本から、継続的にスペシャリストになるためのスキルを、長い仕事人生の中で設計していくことの重要性に気付かされました。
政府編
自身の働き方、組織の働き方を変えたとしても、私たちは国家という枠組みの中で、働かざるを得ません。
政府がどのように変化していくかを頭に入れておく必要があります。参考になったのは、以下の2つです。
未来政府
日本再興戦略 (NewsPicks Book)
「未来政府」は、カリフォルニア州の副知事が先行事例とその見解について書いた本です。ビッグデータ、オープンデータ、医療、プライバシーとあらゆる視点で書かれています。すべてを読まなくても、興味のあるところだけ拾い読みしても面白い本です。
「日本再興戦略」は、2018年もっとも注目すべき本の1つです。欧米という幻想の概念にとらわれず、日本の歴史と価値観・思想を考慮しながら、次の一手をどう取るべきかについて書かれています。
テクノロジー編
テクノロジーについては、MIT media lab所長の伊藤穰一氏の書籍を4冊紹介します。なぜ、テクノロジーといえばMIT media labなのかというのは、以下のYouTubeを参考にするとわかりやすいです。
MIT media labは、過去に以下の技術を生み出してきました。
- タッチスクリーン(スマートフォンに利用されている技術)
- Eインク(Kindleという電子書籍に使われている技術)
- GPS(地図で使われている技術)
- ウェアラブルデバイス(Fitbitなどの活動量計)
未来を知るための近道は、MIT media labが未来をどう作っているかを知ることだと思います。
教養としてのテクノロジー―AI、仮想通貨、ブロックチェーン (NHK出版新書 545)
角川インターネット講座 (15) ネットで進化する人類 ビフォア/アフター・インターネット
「ひらめき」を生む技術 (角川EPUB選書)
9プリンシプルズ:加速する未来で勝ち残るために
最後に、
未来を予測するのは簡単ではありません。だからといって、自然に身を任せていても、自分の身の回りの状況が勝手に改善することはほとんどありません。
自分が所属している組織の未来に関しては、なおさらです。自分たちの組織は、自分たちの手で前に進めるしかありません。
少し先の未来を見ながら、いまの足元を見つめ、そのギャップをひとつひとつ解決していく必要があります。そうして、世の中がより良くなればよいなぁと思っています。
今回は、「私たちはどんな未来に進んでいるのか」を知るために、読んでおくべき書籍のご紹介でした。