いつも病院経営/医療経営ブログメディア“Healthcare Compass (ヘルスケアコンパス)”を読んでいただき、ありがとうございます。小迫です。
PDCAという言葉をよく聞きませんか?実はこの言葉、、、わたしはけっこう違和感がありまして。今回は、PDCAで語りきれない仕事に使える、便利なフレームワークについて紹介します。
仕事は、一発勝負ばかり
わたしは、新卒で東京の総合病院の総合職(事務)として働いていました。配属された部署では、病院施設内のあらゆる質を改善することが職務でした。病院の文化も手伝って、毎週どこかでPDCAという言葉が聞こえてました。
いまはインターネットの会社に転職していますが、そこでも「PDCAを回す」という言葉がほぼ毎日で使われます。
ところが、わたしの仕事は病院勤務時代も事業会社に移った今も、「プロジェクトマネジメント」を生業としています。
プロジェクトマネジメントの目的は
- プロジェクトを目的に合わせて立ち上げること
- プロジェクトを目的とスケジュールを見極めながら、完成に向かわせること
- プロジェクトを期日までに完遂させること
の3つです。
プロジェクトは一回限りのことが多く、PDCAなんて回すチャンスはほとんどありません。一回で勝負を決めないといけないときに役に立つフレームワークがあります。
一発勝負の仕事で使えるOODA
OODAとは、Wikipediaによると
朝鮮戦争の航空戦についての洞察を基盤にして、指揮官のあるべき意思決定プロセスを分かりやすく理論化したものである。
監視(Observe)- 情勢判断(Orient)- 意思決定(Decide)- 行動(Act)のサイクルを繰り返すことによって、健全な意思決定を実現するというもの
です。
つまり、プロジェクトを始めたり、進めたり、終わらせたりする判断として、上記の4つのステップを踏めば成功確率が上がるという考え方。
また、PDCAとの決定的な違いは、
- 前のステップに戻ることができること
です。
PDCAとOODAを比較すると
PDCA |
OODA |
|
前提 |
想定外のことが起きない |
想定外のことが起きる |
流れ |
一方通行 |
戻ることが可能 |
指示命令系統 |
管理職が現場を管理 |
リーダーが現場を支援 |
発揮する領域 |
目標の数値と達成方法が既知のもの ・品質改善 ・効果検証 |
不安定で、不確実で、複雑で、曖昧なもの ・商品開発 ・新規事業 |
OODAの例
一番良い例は、ビン・ラディン殺害までを映画化した“Zero Dark Thirty”という映画です。以下の2つの映像まで見る必要はありません。TOPの画像だけ見てください。
上記の2つのTOP画像から、現場と意思決定をする人が別の場所にいて、リーダーが現場を支援している構図がよくわかります。
参照
最後に
今回は、一発勝負の仕事に役立つフレームワークとして、OODAを紹介しました。
皆さんの中で「これは、PDCAで語れないんだよなー」という仕事があるときは、OODAで整理してみると良いかもしれません。